posted by 渡月・トワヤ
at 13:58:25 │
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夕方。雨上がりのエントランス。
大きな紫陽花の葉の上に残る雨粒が、お陽さまの光を映して、きらきらの虹を生み出している。
そんなボクの原風景。
雨が洗い流した大気は、キラキラのプリズムで満ちていて
ボクの体を包み込む。
それはまるで、何か大きなチカラに守られているかのような気持ちにさせてくれるんだ。
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posted by 渡月・トワヤ
at 11:10:43 │
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休み時間。
女子が、近くの机に数人集まって、きゃあきゃあとなにやら盛り上がっている。
少しぼんやりしていたボクは、机に頬杖をついてその様子を見るとはなしに眺めていた。
「…あ!ちょっと、ワタちゃんも来て来て!」
そのうちの一人と目が合う。彼女はあっと声を上げてボクを手招きした。
え?ボク?
まさか自分が呼ばれると思ってなかったのもあって、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしてしまった。
いったい、何事?
その人だかりの中心に、一冊の雑誌。
…あぁ、なるほど。
茶色とピンクで塗りつぶされたように見えるそのページ。ボクはその内容をちらっと見て、女の子たちが騒いでいた合点がいく。そりゃ盛り上がるなっていうのが無理な話だ。女の子にとっては、このイベントは一大事。
「手作りって重いかなぁ…」
「うーん。相手の感じにもよるよねー…あ、これいいなー♪」
ページをめくりながら、ため息をついたり、あれもいい、これもかわいい、と口々に言う子たちの周りには、なんだか淡いピンク色の花びらが舞っているみたいだ。ボクはその花びらのあまりのかわいさに多少気圧されながら、
「…ってか、何でボクを呼ぶの!」
ボクを呼びつけた子の肘を突き、ひそひそ声でそう訊ねる。
「…へっ?」
彼女は何をいまさら、と若干あきれた調子で
「だって。あげるんでしょ?」
視線を、ちらりと教室の前方へ走らせてボクを見、にやーっと笑う。
「~~~~~っ!!」
彼女につられて動かした視界に飛び込んだ後姿に、ボクは思わず赤面し言葉に詰まった。
「…あ、そうか。もうとっくに考えてるか、さすがラブラブ♪」
彼女はくすくすと笑う。
「…いや、あの…その~、まぁ、なんだ」
恋バナなんて、慣れてない。
(そもそも、こういう…恋って初めてだし…!ましてやチョコを渡せる相手が居たことなんかないし…恥ずかしいし……!)←声にならない声
うへへ、と笑って誤魔化せ!
とりあえず視線を彼女から逸らして泳がせていると、机の上に広げられていた雑誌のページに、ふと目が留まった。手作りチョコのキットの特集で「初心者にも簡単にできる!」という文字に、ボクの目は釘付けになった。
(…ガトーショコラが手作りできるだって!?)
料理は一通りできるけど、お菓子作りは、てんでダメだ。
でも、やっぱり……彼に喜んでもらいたい。
うーん。
今日帰ったら、お菓子作りのエキスパート(!)フルるんに相談に乗ってもらおうかな…
posted by 渡月・トワヤ
at 06:59:03 │
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南西の空に、淡く白い光を放つ下弦の月。
ボクは、白く丸い息を吐きながら、空を見上げた。
ピンと張りつめたような、冷たい大気の中で、
もうすぐ昇る陽に、その姿は見えなくなってしまうだろうけれど、
見えなくなるというだけで、そこに在るのは変わりなくて。
月は、陽の光に、自身が溶けることを望んでいるのかもしれない。
陽の光は、安寧をもたらすもの。
だとしたらそれも、ひとつの幸せの形なのだろう。
posted by 渡月・トワヤ
at 01:30:42 │
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現金で、単純で、判りやすいって、良く言われるし、実際自分でもそれは解ってる。
しかし、思ってること(特にうれしいこと)を隠せるふうにはできていないから、もう、見え見えなのはしょうがないんだって。
やっぱり……
…うぅん、違う。
想像してた以上だ。
こんなにも、嬉しいなんて思わなかった!
(もしボクがワンコで尻尾が生えてたら、今のボクはそれをぶんぶんとちぎれてしまいそうなくらい振っていると思う…!)
posted by 渡月・トワヤ
at 23:59:59 │
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ボクの隣にきみの笑顔。
…ああ、それだけで、もう、充分だ。