posted by 渡月・トワヤ
at 23:25:42 │
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久しぶりのゴーストタウン。
ずっと気になっていた、エンドレスメビウスへ足を踏み入れた。
…!
なにあのゴーストの親玉。目が特に怖いな…完璧にイッちゃってるよ。
なんだか夢に出てきそうで…あぁ、ヤだヤだ。
これだから、オバケって嫌いなんだ。
夜、トイレに行けなくなるじゃないか……(ごにょごにょ
えぇい。
こんなのは、さっさと討伐するに限るぜー!
未練は断ち切って、さっさと成仏しな!!!
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posted by 渡月・トワヤ
at 23:06:04 │
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年をまたいで、昨年末に図書館で借りた小説を読んでいる。
3冊にわたる長編のうちの、ひとまず1巻。
この人の作品の主人公は、淡々とした男性が多いように思う。
今読んでいるこの小説の主人公も、例外ではなく。
ボクは、自分が感情の起伏が激しい分、そうではない人に惹かれやすいのを自覚している。
穏やかな人の傍に居ると、まるで、暖かな陽射しの中で、穏やかな波にゆったりとたゆたうような感覚を覚えるのだ。
しかし。
今回読んでいるこの小説。
好きなタイプだと言える主人公の一人称で書かれているから、好感を抱いて然るべきなのだけれど…実のところ、よくわからないでいる。
そのうち光も見えてくるかもしれない、と8割方読んではみたけれど。
自分の中にあるのが、読む楽しさではなく、むしろ意地に近いものだと気づいて、ボクは本を閉じた。
まぁ、こういうこともあるさ。
posted by 渡月・トワヤ
at 12:53:32 │
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身体がまだ、揺れているような気がする。
一晩中バスに揺られていたからか、地面がゆらゆらしているような…
恭一にそういうと、「まだ寝惚けてるんじゃないのか?」とくすくす笑った。
ボクのこと笑ってるけど、恭一こそ、ちゃんと眠れてた?
寝不足でふらふらしそうなのを、ヤセ我慢してんじゃないのかなぁ…
そんな素振り、まったく見せないけれど。
夜行バスは午前中に横浜に着き、そこから鎌倉までは電車で移動。
なんとなく会話を交わさずに二人くっついて座っていたのは、疲れていたのか、傍にいるだけで満足していたからか。
そのあと恭一は、紫陽花会館までいつもと同じようにボクを送ってくれ、
「それじゃあ、またね」と手を振って、ボクらは別れた。
よし、とりあえず、風呂に入って。
洗濯物もあるし、布団でちゃんと眠った方がいいかもしれない。
この年末年始は、緊張してしまうことばかりだったから、往々にして眠りが浅かったかもしれず。
守衛室のおじさんに年始のご挨拶をして、ボクはエレベーターへと乗り込んだ。
時間を確認するためにケータイを取り出したところで気づく、新着メール。
メールは、友達からの新年あけおめメールだった。
それは至極彼らしく、きらきらと楽しげで。
彼は友達に誘われて、北国での年末年始を迎えているそうだ。
添付されてる写メからは、とても幻想的で、なおかつとても楽しそうな雰囲気が伝わってきていて、ボクは自然、笑顔になる。
着信時間が今日の明け方というか深夜というか…マナーにしていたけれど、それにしても気づかないとは。
やっぱボク、なんだかんだ言って、爆睡してたのか。
と、自分の繊細さ加減(!)にあきれつつ。
まぁ、いいや。
遅れちゃったけれど、返信しよう。
そもそもボクは絵文字をあんまり使わないから、彼のに比べたら味も素っ気もないメールかもしれないけれど。
こういうのは、気持ちが大事なんだ、うん!
「今年も皆でお出かけしたり、楽しいことをたくさんしような!」
そんな言葉で、メールを締めくくって、いざ送信ー♪
posted by 渡月・トワヤ
at 20:41:49 │
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JRの改札口。
この駅には、改札口はここしかないので迷う心配もなく。
ボクはひとり、待っていた。
さっきガタンガタンと電車がホームへ滑り込む音が聞こえてきたし、ちらほらと人が改札を抜けてくる。
そろそろ恭一も、あの階段を降りてくるはずだ。
「…あっ、きょういちー!」
鞄を抱えて降りてくる彼を見つけると、ボクは嬉しくなって思わず大声で名前を呼びながら満面笑顔で手を振っていた。
「ただいまー」
玄関を開け、恭一を促す。
「はぁい。いらっしゃい」
母は台所から出来て、上り框に膝をついて出迎える。
母は誰に対しても、いつもこうなのだ。
「…はじめまして。お邪魔します。」
まさかここで出迎えられるとは思わなかったのだろう、いささか恭一は驚いたようだ。
しかしすぐに礼儀正しく挨拶をする。
「さぁ、そこは寒いでしょう、早く入ってね」
母はにこにことスリッパを手で指し示し、恭一を中へと招き入れる。
ボクと彼が居間へ足を踏み入れると同時に、
「いらっしゃーい!」
先立って彼が来ることを聞いていた弟妹は、元気よく彼を出迎えた。ここでクラッカーが鳴っていれば、さながらパーティの主役登場場面みたいだ。
しかし初対面の者に対するはにかみと、抑えきれない好奇心が表情からは滲み出ていて、姉として少々恥ずかしい。
「…こんにちは。はじめまして」
彼らの勢いに気圧されつつも、年長者の余裕で切り返す恭一。さすがである。
「ってか、ボクへおかえりはないんか?!」
「…あーおかえりー」
「出かけてたんだ?」
二人とも、身内に対しては、なんともおざなりである反抗期。
夕食前。
居間のソファに並んで腰掛けて、両親と向かい合った。
父はなんだか、目のやり場に困るようで、少し居心地が悪そうではある。
「…んと、今、お付き合いしてる神谷恭一くん……で。父と母で…あっちに居るのがおとうt……」
「いや、そこまでは今はえぇ」
さらりとツッコんだ父も何から話すか、しばし逡巡し。
「…まあ、真面目そうな人で安心したよ。」
父は湯呑に手を伸ばし、一口お茶を啜った。ボクは隣に座る恭一をちらりと見る。緊張しているはずなのに、いつもと変わらない表情。
「いずれにしても、トワヤは、決めたら親がどうのこうの言ったところで、頑として譲らんけどな」
父は半ば諦めたように言い、恭一が少し表情を崩す。
対照的に、ボクは異議あり、と言わんばかりに唇を尖がらせた。
「…ただ、まぁ……君らはまだ高校生だ。節度ある付き合いをするように」
その言葉に、恭一がすっと、ひときわ背筋を伸ばして。
「……はい。」
はっきりとした声で明確に返事をする。
ボクの頬に、さっと朱が差して思わず俯いた。
「よし!じゃあ、とりあえず飯にしようか。母さん」
賑々しい夕飯も終わり、ボクらは鎌倉へ帰るために、父の運転する車で家を出た。
「神谷君は能力者、だったね」
車が発進してほどなく、父はそう切り出した。
ボクはシートにもたれ、平静を装って窓の外を流れる景色を見ていた。
「……はい」
シートに投げ出していたボクの手に、ふわりと恭一は手を重ねつつ、静かに返事をする。
その手のぬくもりは、ボクをどこまでも安心させる。
「もう聞いているかもしれないけれど、家は私とトワヤがそうだ。」
父が何を言わんとしているのか、まったく予測できなくて。
重ねられた手の下で己の手を握りしめた。
「…くどいことを言うつもりはない、が……トワヤを頼んだよ」
その言葉に、恭一はボクが握りしめた手を包み込むようにして、ぎゅっと握る。
ボクは車窓から運転席の父へと視線を移す。
「……もちろんです。全力で護ります。」
恭一は、きっぱりと言い切った。
誰かに、大事にされ、護られる、ということ。
自分は庇護されるだけの弱い存在のつもりはない。
自分だって、誰かを大事にし、護る存在で在りたいと思っている。
けれどやはり、恭一から大事にされていると感じられるのは、正直言ってたまらなく嬉しい。
前を向いたままの父の表情は窺い知れない。
ボクは視線を、父から隣に座る恭一に移し、彼はそれに微かに笑って応えてくれた。
父はもう一度だけ
「…頼んだぞ」
つぶやくようにそれだけ言うと、それ以上何も言わなかった。
ボクらももう何も言わず、車内は控えめなラジオの音だけが流れていた。
posted by 渡月・トワヤ
at 18:00:31 │
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…パンパン!
柏手二回。
ごにょごにょと氏神様へのお願いごとを口ごもり、ボクはおみくじを引くために社務所へ向かった。
昨日の夕刻、実家に帰ったボクは、夕食の片付けのために台所へ立った際に、恭一の実家に2日ほど泊まり、両親に会ってきたと、母にだけ話した。もちろん、誤解されるようなことは、一切ないと…公明正大誓えるけれども、あえてそれを言えば、逆に不自然な気がしたので、なんだか事務的な報告になってしまう。
母は、他の家族には、泊まったことは言わずにおいてね、と言う。
まぁ、弟もぼちぼち反抗期らしく、そういうことはデリケートな問題になってくるのかもしれなくて。
「それから、お父さんにも私から話しておくから」
ボクよりよほど父との付き合いが長い母だから。
ボクはただ、小さく「うん」と頷いて、母に従う。
あけましておめでとう、とお年玉をもらい、お節やお雑煮をひとしきりつついた後、お茶を飲みながら面白くもないお正月の特別番組をぼんやりと家族で見ていると、
「ひさしぶりに家族が揃ったのだし、みんなで三社参りに行こう」
と父が切り出し、ボクら一家はそれにならった。
おみくじの結果は、推して知るべし。
まぁ、こういうのは当たるも八卦当たらぬも八卦と言うではないか。
境内で売られていた甘酒を父に買ってもらい、それで暖をとったボクら一家は、その神社を後にした。
どうやら昨夜ボクらが眠った後、母から父へ、ボクが恭一の実家に”立ち寄った”ことがやんわりと伝えられたらしい。
神社から帰って弟や妹が自室へ引っこみ、母は台所で夕飯の支度を始めたころ、父が読みかけの新聞から目を上げずに何気なく(もしくは何気なさを装って)「母さんから聞いたんだが……彼のご両親に会って来たんか?」と問うてきた。
ボクはちょっとだけドキっとして父を振り返る。
見るとはなしに点いたままになっていたテレビの音がなぜだか急に騒々しく感じ、煩わしくなる。ボクはリモコンで電源を切ると「…うん」と頷いて父へ向き直った。
恭一が能力者だと言うことは、帰郷を伝える電話で言っておいたから、今更ではあるけれど。
「……ちゃんと挨拶しときたい、と思って。
ご両親とも、ボクのこと、気に入ってくださったと思う」
そうか…と、何か言いたげではあるけれどそれ以上の言葉を発さずしばらく沈黙が続く。
ボクは思い切って付け加えることにした。
「それから……あちらのお母さんもその、能力者なのだって」
"能力者"という単語に、やはり父は反応した。さっきまでは新聞から目も上げなかったくせに、その時初めてボクを見、そして、ひときわ低い声で、そうか…とだけ呟いた。
「まぁ…どちみち、その…神谷君、だったか。明日来るんだろう?」
父の表情から、その心の内を読むことはかなわなかった。
しかし、名前も、明日来ることも、すでに承知か…!
母の根回しの良さに感謝しつつ、「ん」と頷いた。なんだか気恥ずかしくて、父の顔が良く見れない。
そして、なんとなく、だけれど。
父は明日、彼とボクと3人になりたいんじゃないかと思った。多少、居心地が悪かったとしても、それはいつか誰通もが通る道なのかもしれないし、やはり、あちらのお母さんと同様、能力者の先輩として、ボクらに言いたいこともあるんじゃないか、って思って。
「それでね、その足で一緒に夜行バスであっちへ帰ろうと思っちょるそ。やけぇ……荷物もあるし車で送ってってもらえん?」
にへへっと笑って父を見ると、「…まったく、しょうがないな」とでも言いたげに、父は大げさにため息をつく。
どうやら、ボクのこういうちゃっかりしたトコは、母さんに似ちゃったみたいだ。