posted by 渡月・トワヤ
at 13:22:36 │
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大切な人への贈り物を考えるというだけで、
こんなにも、幸せで満たされた気分になるなんて、ボクは知らなかった。
冬晴れの日曜日。
クリスマスムード一色のショッピングモールへ、一人出かけたボクは(若干カップルだらけの街中で浮いている感が否めないが)あれもいいな、これもいいかも、と店を渡り歩いている。
「ギフトとは、その人を想い、選ぶための時間までもが詰め込まれている」
とは、誰の言だっただろうか?
確かに、そうかもしれない。
今のこのボクの時間はすべて、彼のために。
この想いや、時間まで全部綺麗にラッピングして、彼へ差し出せたら、どんなにいいだろう。
恭一の喜ぶ顔が見たいという、それだけの想い。
「恭一に似合うかな」とか「こういうのも、ちょっと変わっていていいかも」など彼について想像を巡らせるのは、
ボクにとって、幸せ以外の何でもない。
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posted by 渡月・トワヤ
at 18:00:32 │
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「日本人には、クリスマスなんか要らん」というカナメ。
しかし、いつもいろいろと世話ンなってるし、何かお礼はしたいと、常々思ってはいて。
まぁ、思ってるだけじゃ、伝わらないんだけど、
今更「ありがとう」とか、改まって言うなんて、気恥ずかしいや。
というワケで、お歳暮のマネごとなどをしてみることに。
ピンポンピンポンピンポンピピンポン!
「おーい、カナメ居るんだろー?」
玄関のチャイムを連打して、ボクは彼を呼ぶ。
「うっせぇぇぇぇ!」
コメカミに青筋を浮き上がらせて出てきた彼には構わず、ボクはにぃっと笑って、「ハイ」と薄い箱を手渡した。
「…お?」
先日、母に頼んで送ってもらったふくの一夜干しだ。
「ああ、こりゃどうも」
「刺身は見栄えがするけれど、一夜干しとか、唐揚げとかの方が、ふくって美味いんだぜ」
地元民が言うんだから、間違いない、とボクは太鼓判を押す。
「そないけ」
と妙にニヤニヤするカナメ。
あっ。
「テッサが食べられない貧乏人のヒガミじゃないぞ…!!」
趣味趣向はまったく合わないけれど、不思議と気が合ってここまでやってきた腐れ縁。
「まぁ、来年もよろしくっつーことで、ひとつ」
「あいよー」
posted by 渡月・トワヤ
at 08:00:48 │
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今日は土曜日。
ガッコは休みだから、そこまで気張る必要もなかったんだけれど、なぜだか目が覚めてしまった。
でも、布団は殊のほかぬくぬくで、離れがたく。
しばらく布団の中で丸まってはいたものの、寝が足りているようで目はぱっちりと開いてしまったので、渋々布団から抜け出した。
昨朝よりは寒くないけれど、やっぱりもう12月だもの、ぶるっと身震い。
ああ、半纏がほしいなぁ。
毎年そう思う。
逆に言えば、毎年そう思うってことは、なにかしら決定力に欠けていて未だ実現には至っていないということだ。こうなってくると「半纏ほしい」っていう呟きは、ボクにとって初冬の風物詩。もういっそこのままずぅっと手に入れずにいたほうがいいのかもしれない。
味噌汁とご飯、漬物と明太子で軽い朝食を済ませて、カフェオレを淹れたら、ほっと一息。
さて、洗濯と掃除をして、それから図書館に行って…あぁ、LKやSWEEEETedにも顔出しておいたほうがいいかな。特にSWEEEETedで、今回のテストも皆で一緒にテスト勉強しようーって声かけておいた手前、コタツ出したり、脳みその栄養(主に砂糖)の準備も手伝ったほうがいいかもしれないしなぁ。
などと今日一日の予定を組み立てていると、ふと壁にかけてあるジャケットに目が留まった。
あ…、そうだ。
ブーメランはそろそろメンテナンス時期……?
ちょうど1週間後には、敦賀市への遠征 ── 妖狐の本拠地への攻撃 ── が控えているのだ。
きた!思い立ったが吉日ライフ!
ブーメランを手に馴染ませるには、ちょうど良いタイミングやんか。
よーし、これ飲んだら、とりあえず階下へ行こう!(カフェオレがぶ飲み
posted by 渡月・トワヤ
at 09:43:45 │
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学園をあげてのクリスマスイベントのお知らせが解禁となった。
あの時なんとなく乗り気になれなくて「やめよっか」って言った。
でも、一晩あけて考えることは、「代わりに」なんていうあの申し出の方がただのワガママだったっててことと、そのために無理はしてほしくないけれど、だからとてやっぱり断られたら切ないということ。
なーんか、ぐるぐるしちまうや。
手渡されたチラシの束を手に、朝から唸り続けている。
「やっぱり行く」なんて気まぐれ、いいよって笑ってくれるかなぁ……
ああ、しゃらくせぇ!
こんなことで悩んでるなんて、つまんない。
気が変わった。行くっつったら、行くんだ。
同じ悩むなら、楽しいことで悩むべし。
よーし、どれに行くか、決めようっと!(チラシをがさがさ漁りはじめる
posted by 渡月・トワヤ
at 01:40:33 │
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年末になると、どうしてこう、慌しい気持ちになっちゃうんだろうか。
今年はさらに、その忙しない気持ちに拍車を掛ける出来事が目白押し。
妖狐の本拠地に対する処遇をどうするかという投票が校門前で実施されている。
そんなさなかに、ナイトメアビーストが小学校を占拠するという事態。
わざわざ、己より小さい小学生をターゲットにするなど、自身の卑小さを際立たせるだけだと思うんだけれど。
まぁ、小学生といって侮れない子たちは銀誓館にたくさんいる。
彼らはそれには気づいていないんだろうか。
そうこうしているうちこの夜が明ければ、投票が締め切られ、追って結果も公表されるのだろう。
ボクの脳裏には否応なく「戦争」の2文字が浮かんでくる。
来週には、後期中間テストが始まるとも書いてあったし…
なんでこう重なるのかなぁ…と思わず呟いてしまう。
そりゃ、テストは年間スケジュールに組み込まれてるのだろうから、いまさら文句言ってもしょうがないんだけどさ。
前期の期末テストは、ちょうど3ヶ月前。
あの時も、テストの直後に、「アリストライアングル」と銘打たれた戦争があった。
あのころのボクは、毎日押し寄せてくるさまざまな出来事 ── まったくもって個人的なものだったけれど ── に打ちのめされていた。
もちろん、個人的な事情などはお構いなしに、テストだ、戦争だ、と次々とやってくるものたちに追い立てられ、走り続けざるを得ない日々。
ボクはきっと、自分の心はこのまま、厳しい残暑の陽射しに照らされて枯れていくのかもしれないな、それならそれでもいいか、と思っていた。
滅入りそうなボクの心を支えてくれたのは、些細なことを切欠にして毎日ひっそりと交わすようになった手紙だったのだ。
あれから、3ヶ月…かぁ。
寝る前になんとなく気になって机の整理をしはじめてしまったボクは、引き出しの中に丁寧にしまっていた手紙の束を取り出して少し読み返し、そんなことを思い出していた。
考えてみると、今ボクが立っているこの場所は、手紙にしたためられた言葉のひとつひとつで丁寧に作られた道の先に用意されていたようにも感じるし、あるいは、その時々でボクが拾いあげ、湖へ投げ入れていった小石の描く波紋がつくりあげられたものであるようにも感じられる。
「…クリスマスは、どこかに行くか?」
彼の言葉が唐突に耳によみがえって、ボクの瞳は熱を持って潤み、揺らいだ。
テストが終わって、クリスマスを迎えれば、あっという間に年末になる。
これから先、年末にかけての予定の半分が仮に滅入っちゃう種類のものであったとしても、あの夏のように、心が萎れたりする心配はまったく要らないんだ。
だって、ボクの隣にはいつも彼が居て、ボクの手をしっかりと握っていてくれるから。ボクはもう、独りじゃない。
…ふゎ・・・
胸にあふれるような多幸感で心地よい眠気が訪れ、ボクは小さいあくびをした。
手紙を元通りに仕舞って引き出しを閉じ、布団へもぐりこむと程なく、甘い眠りにボクは沈みこむ。