posted by 渡月・トワヤ
at 23:59:59 │
EDIT
相棒が申請した結社の設立が受理されて、数日が経った。
今、相棒は作業服に着替え、埃にまみれながら、結社の運営のための準備作業に追われている。
アイツには、アイツのやり方があるだろうからボクは手出しをしない。
しかし、求められればすぐにでも応じられるよう、ある程度彼から離れた場所で、
風の通り道を探し出して座り、待機している…という表向きで、
ただぼんやり眺めているだけだったりして。
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ガッコからの斡旋状を手にした入団希望者の出迎えは、
最初、ゼンが入ってきた流れもあって、ボクがやっていた。
入ったのに出迎えがないって寂しいなぁ、っていう思いからしていたことだけれど、
ちょっと越権行為かな、って、それが少し心にひっかかっていた。
「あぁ、せや」
相棒がふと思い出したように、作業の手を止めてボクを振り返った。
「入団者の出迎え、ありがとやで」
そんなことをなんとなくボンヤリ考えてた矢先に、その台詞だ。
なんなんだ?なんで解ったんだ!
慌てるこちらを気にもせず、
「俺が今こんな格好やから、出迎えるのもアレやしなぁ」
笑いながら向き直り、また作業を始める相棒。
あぁ、たまたまか。
「なんとなく思ったんだけどさ。
なんかボクが接客担当で、カナメが奥の厨房で調理してる店主ってイメージだな」
「ぉっ!?」
屈んでいた相棒は、小さく声を上げて、突然作業の手を止め立ち上がった。
腰に手を当てて、大きく深呼吸し、
「言い得て妙やね」
とにっかり笑った。
ボクらの間に、これからまた涼しい風が、吹き抜けてくんだろう。
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