posted by 渡月・トワヤ
at 23:59:59 │
EDIT
ふっと思った。
自分では割と、齷齪動き回ってる気がしていたけれど、
生来のボクはどっしりと構えるタイプだ。
この頃の暑さで、茹だってしまってるのもあって、
ますますのんびり過ごすようになっている。
梅雨が明けた7月の夜。
ボクは紫陽花会館の屋上でベンチに座って、星空を見上げていた。
風は幾分吹いているけれど、日中の熱気は未だ冷めやらず、むっとする熱気をはらんでいる。
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「トワー」
暗がりからボクの名を呼ぶ声がした。
その声は聞き覚えがあったから、今更慌てることもない。
「うん?」
返事をしながら振り返ると、
ちょうど外灯が照らすあたりに歩を進めている相棒。
「今日もホンマ暑いなぁ」
暑さに弱いと言い、事実、春の頃の彼からは想像もつかないほど毎日ヨボヨボ(!)している彼はボクの横に腰を下ろすと、はぁ…と深い息を吐いた。
「早く涼しくなりゃ良いねー」
ボクはにっと笑って、足をパタパタと振る。
「ホンマになぁ。…あぁ、せや。これ、差し入れや」
相棒が差し出した炭酸飲料の缶を1本受け取り、
「わぁ!サンキュ♪」
言うが早いが、タブを起こす。
プシュッ、と弾ける音は、風が攫った。
雲の切れ目から、星が瞬く。
夏の大三角は、あいにく雲に隠れていたけれど、代わりに三日月が顔を覗かせ、うっすらと輝いている。
ボクらはそれから暫くの間、いつものように悪態をつきながら、他愛もない話をして過ごす。
「おぉ」
相棒はふと思いだしたように、小さく声を上げる。
「今日は、ゼンちゃんの誕生日やったんや!」
その言葉に、ボクは にっと笑って立ち上がる。
「こうしちゃ居られん!お祝いに行かねぇとだなっ!」
そうしてボクらは、屋上を後にした。
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