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Hermitage

PBW「シルバーレイン」のキャラクター、渡月・トワヤ(b63279)の日記。この世界をご存知ない方はブラウザバックをお勧めします。

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  posted by at 09:10:19 │EDIT
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雨降り

  posted by 渡月・トワヤ at 14:58:39 │EDIT
雨が降っている。
テストで通常より早く学校は終わるから、多分下校時にはまだ傘が必要だろう。
なんだかとても久しぶりの雨降りではないだろうか。

今年の梅雨は例年に比べて長く、結果、夏は短くなり、
気づけばもう秋の足音が聞こえてきている。

思い返すと今年の夏は夕立が少なかったなぁ。
夏は暑すぎて弱っちゃうけれど、
夕立とその後に吹く風の匂いは、嫌いではない。

雨といえば必ず思い出す、小さい頃の夕暮れの出来事。



:::::::::::::::::::


あれは、ボクが小学校に上がったころだったろうか。
幼馴染の家から自宅までは勾配の急な坂道だったけれど、子供の足でも1分もかからない距離だった。
ボクは一人でその道を下っていたから、多分その子の家から自宅へ帰る途中だったのだろう。

ボクの実家は高台の団地にある。
海そのものは見えずとも周囲に遮るものがない所為で、海からの風がいつも渡ってくる。
海から吹きつけるその強い風は、その坂道を駆け上って空に還るのだ。

この歳になっても、ちょっとヒールのある靴なんて履いて下れば、前に倒れてしまうような心持ちになる程の坂道。
小さい頃のボクにとって此処は、一種の難関だった。
一度こけてしまえば、後は一気にコロコロっと転がってしまいそうに思えて、いつも慎重にならざるを得ない。
その日も身体全体で風を受けながら、一歩一歩と下っていた。

「あれ?」
熱せられたアスファルトが冷やされたあの匂いが鼻先に届くのと、
背後から、パラパラっと地面を打つ音が聞こえてくるのがほぼ同時だった。
振り返ったボクの目に映ったのは、
その手をボクへと伸ばしながら、アスファルトを濡らし始めた雨の端。

「ぅわ、わ、わぁぁー!」
と転がるようにしてヘアピンカーブへ続く坂道を駆け抜け、自宅へと飛び込んだ。
結局そのカーブによって(一瞬でも)雨雲に向かう形になっちゃったから、濡れてしまったんだけれど。


下校時になっても、やはり雨は降り続いていた。
雨の日はいつも、この雨に追われた幼いあの日の自分を思いだして、可笑しくなる。
今日も雨。
ボクは傘に隠れるようにして、一人笑った。
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