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……突然の静寂。
正確に言うと、防波堤に当たって砕ける波の音は何事もなかったように続いていたし、汽笛の音も、時折響いていたから、静寂なんてものではないんだけれど、それまでに響いていた音が凄まじかった所為で、ぷっつりと無音の中に漂う感覚に襲われた。
そして徐々に、規則正しい波の調べにあわせるように、勝鬨は上がりはじめたのだ。
ボクは不覚にも攻撃を食らってしまい、魂が肉体を凌駕することすらなく倒れていたけれど、生命賛歌の効果でまるで眠りから覚めるように、意識を取り戻し身体を起こした。
まだ、擦り傷や強かに打ちつけた痕が痛むけれど、これも程なく治まるだろう。
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終わった。
ボクら銀誓館学園は、あの忌々しい原初の吸血鬼が日本へ上陸するのを阻止することに成功したのだ。
ある者は互いの無事を喜びあうように肩を叩きあう。
またある者は逝った仲間たちを偲んでいるのだろうか、空を見上げている。
ボクはそうした、ざわめきの中で、周囲を見回した。
最後の戦いの少し前に互いの武運を祈り、タッグを組んだアイツは。
ふっと視線が止まる。
少し離れた場所に立ち、衣服の埃を手ではたいている相棒を見つけた。
「カナメー!無事だったか!」
思わず駆け出していた。
「おうおう。もう終わりかー?ってぐらい、チョロかったけどなぁ」
カナメは振り返り、ボクを見てにぃっと笑った。
その表情を見たボクは心底ホッとして笑みを零していた。
それが、この戦いを終わらせて初めての笑顔だったなんて、
そんなわけないぞ!ないったら!!!
…ともかく、終わってみればボクの知り合いに、多少ケガ人は出たものの死者は出なかった。
偽善かもしれないが、本当に良かった。
さァて、ちゃんぽん食って、かすてぃら買って。
福岡観光して帰ろうっと!
明日のガッコは、偽身符で決まりだね。