レッツ・ワールドティパーティ
世界のお茶を愉しもうというパーティが、学園のクリスマスイベントの一環で行われた。
元々、コーヒーや紅茶が好きなのに加え、ボクが最近北欧に注目しているのをまいおが覚えててくれたようで、誘ってくれたのだ。
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参加者はざっと40人以上か。
とても賑やかで、なおかつ和気藹々とした雰囲気でパーティは始まっているようだ。
ボクは少し遅れて会場入りし、まいおと合流。
まいおの方は、下調べもばっちりみたいで、お目当ての茶器に駆け寄ると、上から下から左右から眺めては「壊しては大変」とばかり、恐る恐る突いている。
「誰か、使い方を知ってる人が居れば良いんだけど…」
そこへ主催者の一人が運良く通りかかった。
まいおは物怖じもせず、その人を呼び止めて使い方のレクチャーを受け始め
ボクは「うぉぅ、さすがだな…」と内心感心していた。
さて、ボクはといえば作ってみたいドリンクがあったので、レシピを書いてきたのだった。その紙をポケットから取り出し、さて、と手を拱いた。
所謂ホットワインと呼ばれるもの。
これを飲みながら青空市場を見て回るのが、北欧のとある国での冬の日常的な光景なのだそうだ。
さすがにワインはダメだから、ぶどうジュースを使おう。
ジュースを火にかけて、数種類のスパイス──ナツメグ・クローブ・カルダモンなど──を加え、沸騰させないようにゆっくりと温める。
コトコトっと鍋底から小さな音がして、表面が揺れてきたら火を止めるタイミング。耐熱ガラスのカップに移してシナモンスティックでかき回してできあがりだ。
顔を上げると、サモワールの使い方を教わり、それで淹れた紅茶を満足そうに味わうまいおと目が合った。
瞬間。
ばちこーん☆
まいおからとびきりのウィンクをされたボクは思わず
「あ、アスさん。グロギって知ってる?
味見してみてほしんだけど」
グラスを差し出したのだった。
そのグラスを受け取って彼は
「…お、甘くて飲みやすいなぁ」
とにっこり笑ってくれたので、ボクもホッとして笑い返した。
窓は白く曇りはじめ、外は今にも雪が降り出しそうに寒い。
まいおと「メリークリスマス」と笑いあいながらグラスを両手で包んで、ふぅふぅと冷ましながらちょっとずつ飲む。
少しでも、グロギで身体が温まりますように。
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