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at 02:58:00 │EDIT
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…ありをりはべりいまそがり。
ぶつぶつと古文の呪文を唱えながら廊下を歩いていると、
視界の端に、ちらりと鮮やかな桃色の頭髪が映った。
ちょうどボクの進行方向だったこともあって、行き先を目で追いかけていれば、彼は教室のひとつに吸い込まれていくところだった。
別段、気にも留めず、その教室の前を通りかかると、なにやらにぎやかな話し声。
聞くともなしに耳に入ることばは、次の瞬間には、ボクを捉えて離さなかった。
日本語は、世界でも屈指の、美しい色彩と深い情緒を持つことば。
ボクはそんなことばを国語とする国に生を受けることができたことを、折りにふれては思い出して感謝する。
今、その教室で語られる話は、まるで今のボクの心境を知っているかのようなものだった。
ボクにもいつか、そんなことばを告げる日が、くるのかな。
そしたらボクは、その時になにを言うだろう。
そんなことを考えちゃったから。
おり…ありはべり…?
呪文はあっさりと飛んでいってしまった。