posted by 渡月・トワヤ
at 14:52:26 │
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テストも無事に終わった午後。
紫陽花会館の屋上のベンチに腰掛けて、ゆったりと空を流れるちぎれ雲を眺めていた。
ペットボトルの中のソーダは、陽の光を受け泡をぽつりぽつりと遊ばせて、
やわらかく吹く乾いた風は心地良く、ボクのTシャツをすり抜けてやさしく笑う。
週末には、大きな戦いが待っているせいか、
まだ心が、どこかしら緊張を保ったままでいて、どうにも据わりがわるい。
ボクは、言ってはいけないことを、言っちゃったんだろうか。
……えぇい!
そんなフラグは、バッキバキにへし折ってやるー!
小さなトートバッグから取り出したのは、スケジュール帳。
そこにはさんでおいたチラシを取り出して読み返す。
どうしても行きたかったから、逡巡する間を己に与えず、清水の舞台から飛び降りるつもりで。
……思いもかけない返事。
うぅん、それ以上のことばに、
ボクは小刻みに震える手をどうすることもできなかったけれど、
心に落ちてくるのは、まるで、あたたかい雫みたいだと、思った。
あたかも、こうなることが決まっていたかのように、
ゆっくりとしみこんで、ボクを満たしてく想い。
それは、あまりにやさしすぎて、ボクを戸惑わせる。
こんなに穏やかな想いを抱いたことなど、今までなかった。
……この気持ちをいったい、なんと呼べばいい?
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