posted by 渡月・トワヤ
at 16:11:14 │
EDIT
秋晴れの、祝日。
屋上の手すりにもたれて、秋空を渡る風を見上げていた。
まだ、日差しには夏のかけらが残っているようで、知らず知らずにため息をついてしまいそうになるけれど、陽が傾きはじめれば、すぅっと熱が引くのが心地よくて。
一夜明けて。
メガリスの強力な力のおかげで、重傷だったボクがこうして歩き回れるようになっている。
傷痕も残っていないし、時折鈍く響く痛みがあるくらいで、メガリスさまさまなのだけれど…
まるで夢のようだ。
命の尊さを忘れてしまいそうだと、そら恐ろしくなる。
己の痛みよりも、永劫の闇よりも。
あのひとが消えてしまうかもしれないと思ったときの、あの恐怖を忘れてはいけない、と心に強く刻むことば。
どんな形であれ、一命を取り留め、再び逢えたこと。
そうして、果たされた約束。
こうだったら、いいのにというその想いは、ボクが思った以上に、強かったのかもしれない。
だって、こうしてきちんと、実を結んだのだから。
一晩経った今も、こうしてひとりで思い出しては、にまにまとしちゃうから…迂闊に誰かに会ったりできないわけで。
ひとりこうして屋上に隠れて、
お気に入りの詩を掌に、
大好きな音楽を耳に、
大切な面影を瞼に、
そして、この919を、心に。
PR