心がほどけてくようなあたたかい詩と、やわらかい色彩の画の詩集がほしかったんだ。
「こんなの、あったら良いなぁ…」
って、何気なく言ったことばを、まいおたちは覚えてくれていて、探してくれたんだって。
「はい、トワヤさん!」
と言って、まいおが手渡してくれたクラフト紙の封筒。
中を開くと、ボクが欲しいって言ってた、まさに理想の本が1冊入っていた。
画集としても良質で、絵だけを眺めても、心に陽だまりができるような本。
「…わぁ!」
ボクはうれしくなって、ぱらぱらっとページをめくり、胸に本を抱きかかえる。
「ありがとう!すげぇうれしい!」
だらしないほど頬を緩めて、ボクは彼らに何度もお礼を言った。
この本は何冊か仕入れて、SWEEEETedのショップにも並べてもらうことにもなった。
この本を手に入れたうれしさを誰に伝えたいか…それは言わずもがな。
「きょういちー!見て見て!じゃーん!」
彼に駆け寄り、本を両手に掲げてお披露目する。
恭一は(たぶんボクのその勢いに)少し驚いた表情を見せたものの、すぐにいつもどおりの笑みを浮かべてボクを見る。
「あのね、ずっと欲しかった本なんだ。まいおたちが見つけてくれたほよ!」
恭一は、ボクから本を受け取って、少し目を通す。
「へぇ……。素敵な本だね。この表現、すきだな」
恭一はやさしく笑う。
「ホント?そう思う?!」
ボクもうれしくなって、笑う…いや、これじゃあ、むしろ顔面総崩れだ。
うれしすぎて骨抜きなボクを見て、恭一は困ったように笑う。
恭一がこの詩画集を気に入ってくれたのは、どうやら本当らしい。自分も1冊買おうと、有言実行。本当にすぐさま買いに行ってくれたようだ。
同じものを見て、同じように感じ、同じように大切にできる気持ちを分け合えること。
小さいことだけれど、こういうことがとても幸せだと思う。
こんな想いを積み重ねて。
そうして、ボクらだけにしか紡げない物語が出来上がってくんだね。
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