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Hermitage

PBW「シルバーレイン」のキャラクター、渡月・トワヤ(b63279)の日記。この世界をご存知ない方はブラウザバックをお勧めします。

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  posted by at 02:57:55 │EDIT
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海。

  posted by 渡月・トワヤ at 16:10:59 │EDIT
授業の終わりを告げるチャイムと同時に、ボクは席を立つ。




急に、海が見たくなって。
江ノ電に乗り、ひとり、湘南の海。

夏は終わっても、サーファーには関係ないらしい。
この時間でも何人かいて、沖へ向かって水を掻いていく様を見ていると、そのカラフルなボードが、波間に浮かぶ鳥のようにも見えて。
海へと吹く風を背に受けてボクは防波堤に立ったまま、その風景をぼんやりと眺めていた。
耳に届くのは、潮騒だけ。
傾いた陽射しと相まって、風はもう肌寒い。

だいぶ体が冷えてきたところで、ふと我に返り、ジャンパーを羽織った。
もし仮に、こんなとこで風邪でもひいちまったら…恭一はなんて言うだろう。
ボクのことを、常にその心に住まわせてくれているであろう人の、やさしいまなざしを思い出して、まつげを伏せた。

足元から、静かに静かに、気流が起きる。
それは、目に見えないヴェールとなって、ボクを包み込みたそうに揺れている気配。
……今は平気だから。大丈夫。
ボクは口の中でつぶやいて、その気流を解き、陸風と混ぜるようにして海へ還した。


迷う必要など、ない。
あの波のひとつひとつが、時の流れを具現しているではないか。
そう。
振り返って悲しむことも、恐れることも、詮無いこと。
今、此処に在る事実を大切にしないで、何を大切にできるというのか?
恭一を想うと、胸がぎゅっとして、
それから、逢いたくてたまらなくなるのは、どうしてなんだろう。
逢って、何をするというワケでもないのに、
あの穏やかな空気が、ただ ただ いとおしい。


──トン。


防波堤から、砂浜へ軽く飛び降りて、砂を一掴み。
ぱっと空へと撒いて、ボクは自分の心も砂とともに解き放つ。


(もちろん、近くに人がいないのを確認したよ!)

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