posted by 渡月・トワヤ
at 16:37:31 │
EDIT
「お目当てのものは、見つかったかい?」
「うん♪」
ボクは胸に、本の入った紙袋を抱えて満面笑顔。
昨夜「今日の放課後は本屋へ行こうね」と話していたので、予定どおり、ボクらは書店へ足を運んだ。
たぶん、このテの本ならば図書館にもあるんだろうけど、2週間という返却期限ではちょっと都合が悪いので、買うことにしたのだ。
ボクがその本を探す間、恭一は小説のコーナーに行くと言っていたけれど、どうやら頃合を見計らって、入り口付近でボクが出てくるのを待ってくれていたらしい。
その彼の姿を見て、ボクは胸がきゅっとして、それからなんともいえない温かさに満たされていく。
彼の、そういうさりげないやさしさを、とても嬉しく思う。
店から出て、しばらく歩く。
街路樹が美しく紅葉する通りに出たころ、ボクはまた、彼の手に指をそっと触れる。
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