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at 02:28:10 │EDIT
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「カップ2杯分でいいよ。」
このことばで、あぁ、と合点がいった。
「それから、カップももらえるかい?」
「はいよ」
食器棚から、適当なカップを二つ、とりだして。
っと、鍋の中で、茶葉がいい具合にくるくると躍りはじめている。
湯とカップを恭一に任せて、ボクはまたミルクティに集中する。
香りが充分立ち上ったところで、ミルクをくるりと注ぎいれる。
吹きこぼれたら、台無し。
再度軽く沸騰させたら、火を止める。
……こんな風に、ふたりで台所に立つのって、なんだかちょっと意識しちまう。
「カップ温めるの、すっかり失念していたよ。ありがとうな」
ボクの言葉に恭一は
「前に従姉弟から、これが重要なんだって言われたんだ」
と微笑った。
次からは、ボクも気をつけよう。
せっかく恭一と過ごす時間のために作るのだから、より美味しい方がいいに決まってる。
そのための、ほんの一手間。
ミルクティが出来上がるころ、カップも程よく温まったようだ。
カップのお湯を捨てたらミルクティを等分ずつ注ぎ入れて、テーブルへ。
「恭一は猫舌?」
こんなことですら、ボクは知らないのだ。
もうずっと一緒に居るような居心地の良さがあってつい忘れちゃうけれど、こうして二人で居るようになって、まだ2ヶ月も経っちゃいないんだから、知らなくて当然のことなんだよね。
こうして知っていく些細なことが、ボクのなかで雪のように静かに、とても暖かく降り積もってく。
ボクはそれを、ひそかにしあわせと呼ぶ。