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at 21:42:40 │EDIT
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夜の帳が降りるころ。
夕飯の準備をしていて牛乳を切らしていることに気づいた。
いまさらメニューの変更も面倒だったし、なにより今日はどうしてもクラムチャウダーが食べたかったから、もうどうしようもない、と近所まで買いに出ることにした。
無事に牛乳を手に入れたボクは、買い物袋をぶら下げて家路を急ぐ。
指先は冷たいし、吐く息だってこんなに白いもの。
早く暖かい部屋に戻って、ご飯作って食べたい。
信号待ち。
寒さを紛らわすためにその場で足踏みをしながらふと見上げた空に、絹糸のように細い月が浮かんでいた。
そういえば2日前が確か新月だったはずだから、まさに今日が本当の意味での三日月。
普段目にする、広義の(ボクらがイメージする)ものより実際のそれはかなり細く、ともすればぽっきりと折れてしまいそう。
紫と藍色のグラデーションの空に消え入りそうに浮かぶ白い月は繊細で美しく、ボクは寒さも忘れて見惚れていた。
そうして、ふと、恭一を想う。
今頃、何をしてるのかな…
ボクの右側を、空風が奔りぬける。
彼が今ここに居たら、
一緒にこの月を見上げて、「綺麗だね」って微笑い合う。
それは、なんて素敵なことだろうか。
信号が変わる。
ボクは歩き出しながら、
いつか二人で月を見上げる、そういう風景に出会えたらいいな、と思った。