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at 02:57:58 │EDIT
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間違いなく受け取ってくれる間柄なのは、自分たちだけに留まらず周囲にだって知れ渡ってる事実で、それなのにボクはやっぱり緊張してしまっていた。
両手でチョコの箱を差し出しても、まともに顔が見れないくらいに。
でも、ちゃんと言う。大好きです、って。
「…ありがとう」
彼の言葉に弾かれるように顔を上げると、恭一はボクを見て柔らかく笑う。
ボクは肩のちからが抜けるのがわかった。
「食べても、いいかな?」
「……うん、もちろんだよ!」
そのために、作ったんだから。
二人並んで腰掛けて、彼のひざの上で丁寧に解かれる包み。
恭一は、美味そうだな、と小さく呟いて、少し嬉しさを滲ませている。
お行儀よく並んだチョコをひとつピックで刺して口へと運ぶ彼の所作を、ボクは見ていた。
昨夜作ったときにちゃんと味見したから、多分だいじょうぶ。けれど、やっぱり口に合うかどうかは別の話。
緊張の一瞬だ。
「……」
体温で溶けるくらいの柔らかさは、きっとすぐに彼の喉を通り過ぎてしまうだろう。残るのは、ほろ苦い余韻。
「…うん。すごく美味しい」
「ぅわぁ、良かったぁ…!」
ボクは相好を崩して、大きく息を吐き出した。
「残りは明日、食べさせてもらうよ。でも…なんだか食べるのがもったいないな」
そこまで言ってもらえるなんて…
ボクは胸がいっぱいになって、うっかり涙がこぼれてしまいそうになる。
またね。と手を振って、ボクらはおやすみを言う。
…なにもかもが、きみのおかげ。