ふむー。
今日から3日間は、前期の中間テスト。
今年は受験だし、
コータも編入してきたのだから姉として無様な姿を晒すわけにはいかない がんばらないとだ。
朝から降っていた静かな雨は、帰るころにはもうすっかり上がってしまっていた。
大気は雨に洗い流されたように澄んでいてきらきらと眩しく、ボクは思わず目を細める。
植え込みの葉には、雨の雫がまぁるく残っていて、それもまた、きらきらの一因なのかもしれない。
ボクはすでに乾き始めたアスファルトの道を、背筋を伸ばして、大股でまっすぐ歩きだした。
テストだからといって、ボクは特別な勉強はしないつもりだ。
いつもどおり、授業の復習を兼ねたノートの清書と、問題集と。
そういう積み重ねが大事じゃないかな、って思うんだ。
でも今回のテストは、各方面の先輩方が勉強を見てくれてることになったので、少しだけ心強くもある。
ただ、半面、下手な成績を取るわけにいかなくて、これは軽いプレッシャともいえるワケで。
いや、でもしかし、ありがたいことには変わりない。
ボクも来年の今頃は、後輩を教えられる立場になってりゃいいなぁ。
視線を上げると、青を徐々に鮮やかにしていく空をゆっくり流れるちぎれ雲。
民家の庭先には、タチアオイがぐんと背を伸ばして、ピンクや白の花をつけている。
ぐんぐん歩けば、汗が背中に滲んできて。
こうやって、雨が降っていなければ、本当はとっくに梅雨など明けちゃってて、もう季節は夏なのじゃないだろうか、などと錯覚してしまう。
できれば、もうちょっとだけ、風薫る季節を楽しんでいたいのになぁ。
ボクはシャツの襟元をパタパタと広げて風を送りつつ、寮までの道を歩き続けた。
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