posted by 渡月・トワヤ
at 07:28:05 │
EDIT
登校時。
今日は、梅雨の晴れ間と呼ぶに相応しい天気になるらしい。暑くなりそうだ。
っつか、もうじゅうぶん暑いし……
汗は、否応なく吹き出す。
ボクは歩きながらふぃーと大きく息を吐いた。
自分の吐く息ですら熱風のように感じられて、イヤになる。
地上はほぼ無風。
だけれど、太陽が厚い雲に覆われているのがせめてもの救いだ。
これで日光に照らされちゃったら、きっとボク、干からびちゃうよ。
思わず空を仰いだボクはまるで、酸素の足りなくなった魚みたい。
そんなボクの視界に、天使の梯子。
灰色の雲が途切れ、その縁取りは淡いサーモンピンクの輝き。そこから覗くわずかな青はまだ色浅く。その雲の隙間から、幾筋もの光の柱が放射状に地上へ向かって伸びているその光景は、いつか見た風景画のような美しさだった。
ボクは思わず見とれる。
時間が止まったように感じられた。
けれど、確実に時は流れている。それは、雲が流れる速さ。
心が、
ゆらりと揺れる。
瞳が、
じわりと潤う。
少し、焦る。
この光景を独り占めするなんて勿体ないけれど、今、ボクはひとりだ。
こんなときあなたが隣に居たら……言葉に出来ないこんな気持ちも、分かち合えるのかな。
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