posted by 渡月・トワヤ
at 23:38:03 │
EDIT
ボクと「何々したい」とか「何処其処へ行きたい」とか。
普段の何気ない会話の途中で、彼の口からそんな話が出ることがある。
そして彼は、そういう類の話をとても嬉しそうに話すんだ。
それは、今すぐにはとうてい叶えられそうもない遠大な夢ではなくて、過ぎていく日々の中で叶えていけるようなささやかなもの、たとえばデートのプランだったりするのだけれど、そういう話を聞くたびにボクは、自身の胸のうちに温かい水がひたひたと満ちていくのを感じる。
それは、彼がボクとのこれからをいろいろと考えてくれているのだなぁと、お付き合いしているのだから当たり前といえば当たり前のことに、感激してしまうからだ。
彼がまっすぐに伝えてくれるその無邪気で無防備な願いは、ボクの心の中で、キラキラした光のイメージに変わる。
彼がボクと過ごすことに明るい希望を持っていてくれているんだなと伝わってくることが素直に嬉しいし、彼の言葉、彼の笑顔とともに煌くそれらの光は、まるで夜空に瞬く星みたいで
「希望が目に見えるものならば、こういうものかもしれないなぁ」とひとりしみじみと、この胸に浮かんだイメージを抱きしめる。
今ボクは寮の屋上にいて、晴れわたった冬の星空を見上げている。
今日は新月、星明りを見上げるには最良の夜だ。
吐き出す息は白くてまんまるな湯気になり、冬の空気に溶けていく。
ステンのマグから、温かいミルクティをちびちびと啜りつつ、オリオンの三ツ星を眺めたり、名も知らぬ無数の星たちを結んで星座遊び。
いつかまた、彼の時間を少し貰えたら、此処で星空を一緒に眺めたいなぁ……。
ふたりでないと行けない場所。
ふたりでないと叶えられない願い。
ふたりで分かち合うもの。
そういうものが、これからもっともっと増えるといいなと思う。
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