posted by 渡月・トワヤ
at 17:58:02 │
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談話室の窓辺で、アイスティーを片手に、庭に咲く紫陽花を二人で眺めていた。
ボクは空を見上げながら、どんよりとした雲行きに眉を下げる。
明日は七夕。二人で浴衣を着て出かけようって話してたんだ。
「明日は晴れればいいなぁ」
とつぶやくと、彼は、
「晴れるさ」
とにっこりと請け負った。
なんでも、明日のためにてるてる坊主を部屋にぶら下げてくれているらしい。
ボクは、
「わぁ!だったらきっとバッチリ晴れるな!」
と彼に満面の笑みを返すと、さっきとは全く違う面持ちでもう一度空を見上げた。さっきまでの溜息はどこへやら、庭の紫陽花に再び目を向けて、目を細める。
曇り空の下でも、色鮮やかな菫色の花の群れ。
気を抜くと、なんだか視界が潤んじゃいそうで、ボクはしぱしぱと大きな瞬きを繰り返した。
ボクとのデートを自分と同じように彼が楽しみにしてくれてるということがたまらなく嬉しくて。
彼がくれるこんな毎日の小さな幸せは、ボクの胸をあったかい何かで満たしてくんだ。
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