いつもそうだけれど、新しいことに取り掛かる時って、すごくワクワクして楽しい。今回もどんな服にしようかなぁって考えている間、ボクはたぶんにまにましていただろうと思う。
いろいろと検討してみた結果、ナチュラルな洋服かパジャマがベストだという結論にたどり着き、彼の多大なる協力でパジャマを手にすることができた。
しかし、そこで問題が発生する。
ボク自身、パジャマで出歩くのには抵抗があるからだ。
たとえ「出歩く」のが基本ゴーストタウン内、イグニッションした後の話であり、その姿を目にするのは(パジャマや水着で出歩く)事情を知る仲間と、ボクのパジャマ姿を冥土の土産にするゴーストだけだったとしてもだった。
でも、今よりもっと毅くなりたかった。
彼がボクを守ると言ってくれたように、ボクも彼のチカラになりたい。
「俺の背中を守ってくれよな!」
彼が笑いながらそんなふうに言ってくれたのだ。
ボクはその言葉に力強く頷いた。
彼がより安心して前を向いて戦えるよう、もっと毅くなる。
だから、自分の中のラインと折り合いをつけるため、脳みそをフル稼働。
うーん。
こんなに頭を使ったの、受験以来かもしれないな(←
そうして夜半、ボクの手許には1着の服が届けられた。
厚手の、しかし肌触りの良いTシャツ素材で作られたマキシ丈のワンピース。
色は彩度低めのシーグリーン、裾からは天へと伸びる木蓮の枝が白く染め抜かれている。いわゆるワンマイルウェア仕立て。
これなら何処に着ていったって恥ずかしくないよ。
色も柄も、どちらも大好きなものだから、なおさらに。
ボクは嬉しくなって、その服をぎゅーっと抱きしめ緩んだままの頬で頬ずりする。
あぁ、なんて素敵な服だろう!
ボクは早速いそいそと袖を通すと、一番に見せたくて彼の部屋のドアを叩いた。
「ねぇ、見て見て!」
そうしてボクは、彼の前でくるりと華麗なターンを決める。
彼は微笑んで、
「そのパジャマ、似合っているぜ!」
と言ってくれた。
「だいちのおかげだよ。ありがとう!」
とお礼を言うことを忘れはしないけれど。
「けれど、これはパジャマじゃない!」
ふん、と鼻息荒くボクは胸を張って。
その後、寮のぐるりを散歩しに、ボクはそのまま出掛けるのだった。
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