posted by 渡月・トワヤ
at 23:57:26 │
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posted by 渡月・トワヤ
at 12:13:54 │
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今日でボクも銀誓館を卒業する。
けれど、なんだか実感が沸かないのは、進路も決まっていてのんびりしているからなのかな、と思ったりして。
卒業旅行のお誘いもちらほら聞こえてくるけれど、ボクには同級生の友達って少ないんだよなぁ。
仲良くなるのはたいてい年上で。
うーん…なんでだろう。まぁいいや。
一緒に行くような友人も見当たらないし卒業旅行には行かないことにした。代わりといってはなんだが、神戸の山奥まで出掛けようかな、と思い立つ。
依頼に行くのは久しぶりで、身体をめぐる血が少し熱を帯びる感じ。
内容は「やや難」らしいけれど、きっと大丈夫。笑って凱旋するよ!
posted by 渡月・トワヤ
at 13:48:56 │
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あさっては、いよいよ卒業式。
長かったようで、短かったような3年間だった。
たくさんの出会いや別れ。
いろんなことがあったなぁ……
まぁ、卒業したってボクは、あちこちに顔を出すつもりだから、あんまりしんみりしないけどな!
posted by 渡月・トワヤ
at 23:38:03 │
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ボクと「何々したい」とか「何処其処へ行きたい」とか。
普段の何気ない会話の途中で、彼の口からそんな話が出ることがある。
そして彼は、そういう類の話をとても嬉しそうに話すんだ。
それは、今すぐにはとうてい叶えられそうもない遠大な夢ではなくて、過ぎていく日々の中で叶えていけるようなささやかなもの、たとえばデートのプランだったりするのだけれど、そういう話を聞くたびにボクは、自身の胸のうちに温かい水がひたひたと満ちていくのを感じる。
それは、彼がボクとのこれからをいろいろと考えてくれているのだなぁと、お付き合いしているのだから当たり前といえば当たり前のことに、感激してしまうからだ。
彼がまっすぐに伝えてくれるその無邪気で無防備な願いは、ボクの心の中で、キラキラした光のイメージに変わる。
彼がボクと過ごすことに明るい希望を持っていてくれているんだなと伝わってくることが素直に嬉しいし、彼の言葉、彼の笑顔とともに煌くそれらの光は、まるで夜空に瞬く星みたいで
「希望が目に見えるものならば、こういうものかもしれないなぁ」とひとりしみじみと、この胸に浮かんだイメージを抱きしめる。
今ボクは寮の屋上にいて、晴れわたった冬の星空を見上げている。
今日は新月、星明りを見上げるには最良の夜だ。
吐き出す息は白くてまんまるな湯気になり、冬の空気に溶けていく。
ステンのマグから、温かいミルクティをちびちびと啜りつつ、オリオンの三ツ星を眺めたり、名も知らぬ無数の星たちを結んで星座遊び。
いつかまた、彼の時間を少し貰えたら、此処で星空を一緒に眺めたいなぁ……。
ふたりでないと行けない場所。
ふたりでないと叶えられない願い。
ふたりで分かち合うもの。
そういうものが、これからもっともっと増えるといいなと思う。
posted by 渡月・トワヤ
at 16:11:10 │
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──ブーン、ブーン。
コートのポケットの中で、ケータイが二度ほど振動した。
今ボクは図書館の児童書コーナーに恥ずかしげもなく立っていて、神話系ハイファンタジーの厚い本に手を伸ばしていたところだった。
誰からだろう?
二回で止まるバイブはメール受信の報せだから、慌てることはないけれど。
本を棚にいったん戻してケータイを取り出すと、チカチカと点滅するLEDの色にはっとする。
彼からのメールだ!
さっきまで手を伸ばしていた本のことがすっかり頭から吹き飛ばされ、ボクは画面に目を走らせた。
あぁ……!
全部を読み終わるや否や。
ボクは嬉しくて。
頬を染めて目をぎゅっと瞑り、ケータイを胸にそっと抱きしめた。
そうでもしなければ、溢れてしまいそうな歓びに地団駄を踏んでしまいそうだったから。
想いが言葉を超えてまっすぐに伝わりあうことで生まれる満ち足りたこの想いは、彼が教えてくれた。
それは誰にも触れさせない、二人だけで分かち合うもの。
もう一度そっとケータイを開いて画面をスクロールさせ、ボクは確信する。
彼も、ボクと同じように想っているのだって、信じることができる。
だからきっと、こんなにもまっすぐにボクの胸にまで届くんじゃないかな。
ブラインドの隙間から射しこんだ西陽は床にオレンジの滴を落としている。
あの音は、誰かが本のページを繰っている静かな音。
時折、図書館脇の道路を走る車の音が近づいては遠ざかった。
外は未だ冬。
今日は気温も上がらず冷えるけれど、心は暖かかった。
ボクは名残惜しい気持ちをぐっとこらえてケータイを閉じ、先ほど手を伸ばした本に再度手を伸ばす。
逢える時も、逢えない時も。
同じように降り注ぐ幸せを、
ボクも彼に渡してあげられていたらいいな、と思いながら。