posted by 渡月・トワヤ
at 07:45:14 │
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ポーランドへ渡る日が近づいて、脳みそがフル回転の毎日。
昨夜のボクは少し疲れてしまっていたみたいだ。
ことりと眠りに落ち、気がついたら朝だった。
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朝。
目が覚めて支度を整え、いざ部屋を出ようとしたボクは、郵便受けに1通の封書が届いていたことに気づいた。
誰からかな。
何の気なしに封筒を裏返したボクは、思わず立ち止まって首を傾げた。
差出人は、一度だけ、恭一とボクとをGTへ連れ出してくれた、恭一の寮の先輩で。
そのときは世間話をした程度だったし「良い人だな」とは思ったもののそれ以降は会う機会もなく、結果として恭一を通しての顔見知りという間柄だ。もちろん、手紙をやりとりしたことなど、あるわけもない。
ボクは「うーん」と唸って、あて先をもう一度確認する。
…間違いなくボクの名前だ。
不思議に思いながらも、ガッコへいく道すがら、開封して中を確認する。
出てきたのは、招待状だった。
あまりの思いがけなさにボクは「ぇへっ!?」と大きな(しかも変な)声を上げていた。周囲に人が居なかったのが、不幸中の幸いである。
ホットチョコレートをご馳走してくださるとのことで、それだけでも嬉しいのだけれど、その場所が、レア!
普段なら、部外者は立ち入り禁止でしょ、って思っちゃう場所。しかし基本的にはボクが好きな場所だ。
テンションが上がらないほうが、不思議でしょ。
恭一は、先輩がボクに招待状を届けてくださったことを、知ってるだろうか。
今日、ガッコで聞いてみようかな。
それとも、こっそりお邪魔して、びっくりさせちゃおうかなぁ。
なんだか楽しくなってボクは、招待状を口元に当ててふふっと笑う。
ガッコから帰ったら、遊びに行かせてもらっちゃおうっと!
知らない人もきっとたくさん来てるだろうから緊張しちゃうかもだけど…それでも、楽しそうだって思う気持ちの方が断然強い。
ボクは、ガッコへの道を駆けだした。
吹き抜ける春の風のように。
posted by 渡月・トワヤ
at 23:49:19 │
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腕をくっつけるように、隣に座って。
ボクはきみに少し凭れるようにして、本を読んでる。
きみも違う本を読んでいる。
時折ボクが横顔を盗み見ていること、気付いてるかな。
一緒に居られたらそれだけでいい、と本当にそう思えるなんて、
きみに出逢うまでボクは、知らなかった。
あぁ、ずっとそうだった。
きみの穏やかな波が、ボクをすっかり寛がせてしまうんだ。
思いついたように交わす、少しの会話と、
それとは比べられないほどに、たくさんの笑顔。
それぞれ分け合えば、ボクはこんなにも満たされる。
きっときみも一緒だって、そう思っているよ。
posted by 渡月・トワヤ
at 00:43:13 │
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桃の花のその奥に広がる、一面の若草。
花が落ちてしまわないように、風はそっとやさしく撫でて、笑う。
運ぶ気配は、類稀なる 最上の暖かさ。
posted by 渡月・トワヤ
at 00:30:18 │
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言葉にしようとすると胸がいっぱいになって声が詰まってしまうから。
どうか、少しでも届くように。
バレたら笑われるかな。
甘いチョコレートに、おまじないをかけた、だなんて。
間違いなく受け取ってくれる間柄なのは、自分たちだけに留まらず周囲にだって知れ渡ってる事実で、それなのにボクはやっぱり緊張してしまっていた。
両手でチョコの箱を差し出しても、まともに顔が見れないくらいに。
でも、ちゃんと言う。大好きです、って。
「…ありがとう」
彼の言葉に弾かれるように顔を上げると、恭一はボクを見て柔らかく笑う。
ボクは肩のちからが抜けるのがわかった。
「食べても、いいかな?」
「……うん、もちろんだよ!」
そのために、作ったんだから。
二人並んで腰掛けて、彼のひざの上で丁寧に解かれる包み。
恭一は、美味そうだな、と小さく呟いて、少し嬉しさを滲ませている。
お行儀よく並んだチョコをひとつピックで刺して口へと運ぶ彼の所作を、ボクは見ていた。
昨夜作ったときにちゃんと味見したから、多分だいじょうぶ。けれど、やっぱり口に合うかどうかは別の話。
緊張の一瞬だ。
「……」
体温で溶けるくらいの柔らかさは、きっとすぐに彼の喉を通り過ぎてしまうだろう。残るのは、ほろ苦い余韻。
「…うん。すごく美味しい」
「ぅわぁ、良かったぁ…!」
ボクは相好を崩して、大きく息を吐き出した。
「残りは明日、食べさせてもらうよ。でも…なんだか食べるのがもったいないな」
そこまで言ってもらえるなんて…
ボクは胸がいっぱいになって、うっかり涙がこぼれてしまいそうになる。
またね。と手を振って、ボクらはおやすみを言う。
…なにもかもが、きみのおかげ。
posted by 渡月・トワヤ
at 01:52:15 │
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徹夜の覚悟完了…!!!
…なんつって♪
ちゃんとフルるんに特訓してもらったから、そんなことしないんだ。
お肌のこともあるしな…?
(あんまり気にしてないけど、一応言ってみた)
材料も、ラッピング資材も、今日までに全部用意した。
頭の中で、手順を何度も繰り返してシュミレーション。
練習でも上手くできたし、大丈夫だ。
想像するのは、恭一の笑顔だけ。
対してボクは、いったいどんなカオをして、渡すのだろうか…?
本命チョコなんて、初めてだしな……緊張しすぎて、変なカオにならないことを祈るばかり。
何よりそれが、一番の心配事なのだ。