posted by 渡月・トワヤ
at 15:55:12 │
EDIT
赤く色づいた街路樹の下を歩きながら、考える。
昨日は思わず「りんごでも剥こうか?」と訊き「病人じゃないんだから」と苦笑いされちまった。
生きて帰ってきてくれたという安堵とは逆に、やっぱり…動揺していたみたいだ。
傷は痛むだろうけど心は元気みたいだから、時間を持て余しているんじゃないかなぁ。
お見舞いに、本でも持っていこうかなぁ。
PR
「まだ、痛むよな」
昨日の今日で当然なのだけれど、つい訊ねてしまう。
「幾分、良くはなっているよ」
彼の笑顔が、嬉しい。
包帯の巻かれた腕に触れるのは憚られるから、彼の左手のひらをボクの両のてのひらでそっと包み込んだ。
「早く、良くなるといいね」
そしたら、また寒い夜道を散歩しよう。
吐く息が白いと言って肩を竦め、眠そうに目をこするボクの手を引いて
「…しょうがないな」
とやさしく笑っていてほしい。
posted by 渡月・トワヤ
at 23:00:33 │
EDIT
恭一が依頼から帰ってきた。
無事に、とは言いがたいけれど…
こうして再び逢えたことが、
ボクは、ただ ただ 嬉しい。
……帰ってきてくれて、ありがとう。おかえり。
posted by 渡月・トワヤ
at 22:09:08 │
EDIT
先日行ってきた、山奥に出現したオウサマペンギンっぽい妖獣を退治する依頼の内容をまとめたレポートが今日渡された。
やはり、あのふかふかした腹には皆、どうしても惹かれてしまっていたようで、ある意味強敵だったけれど、最後まで誰もその誘惑に屈することなく済んで、本当に良かった。
おかげで、誰も深手を負うこともなく揃って下山することができたのだ。
あの妖獣が、もし正常なる輪廻の輪に戻れているのなら。
次こそは普通の大きさで、仲間と共に暮らせる場所へ生まれてほしいものだと思う。
posted by 渡月・トワヤ
at 23:30:57 │
EDIT
淹れておいたジャスミンティは、もうすっかり冷めてしまっていて、とても冷え込んでいる今夜を物語っているようだ。
ボクはひざかけをかけなおし、読みかけの本に再び目を落とす。
どうして、秋の夜というのは長く感じられるのだろう。
虫たちの声が消え、代わりに冬の足音が聞こえてきそうな晩秋であろうと、長いものは長いと感じる。
…恭一は今ごろ、何をしてるかな。
ふっと浮かんだ笑顔。
ボクはこうして一人でいろんなことを考えるたびに、自分の心の中にいつも彼の存在が在るのだと感じずにはいられない。
寄り添って通りすぎた2ヶ月という時間はほんとうにあっという間で、それなのに16年というボクの今までの人生の中で一番きらきらと眩しく輝いている。
風渡る、雲ひとつない青空も。
ページを繰る音だけが時折聞こえる夕暮れの図書館も。
見渡す限り、秋桜が咲く野原も。
こうして、想いを馳せる秋の夜長も。
ひとつひとつが色鮮やかにボクの記憶に焼き付いている。
それは全部、彼のおかげなのだと思う。
逢いたい。
一目でいいから、顔を見て、笑いあいたい。
彼も今、同じように思ってくれていたらいいなって、思う。
posted by 渡月・トワヤ
at 23:59:03 │
EDIT
取り立てて、なんにもしてないのに、
二人で過ごす時間は、どうしてこんなにあっという間に過ぎてしまうのだろうか。
おやすみを言うときは、決まって ちょっと寂しくなる。
まるで、自分のなかのなにかが、欠けてしまうみたいな。
またすぐに、
すぐに、
きっとすぐに逢えるよね。
だから笑って手を振るよ。