posted by 渡月・トワヤ
at 22:05:50 │
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先手を。
ジェットウィンドを見舞った直後、彼女の目が光ったのが見えた、気がした。
「…うぐ……がっ……!」
刹那、見えない鎌に体中を刻まれて、ボクはその場に倒れこんだ。
突風に散らされたらしい砂利が、口の中でざらざらとしている。
その砂利を吐き出すこともままならず、痛みに呻いたまま、大地に伏した。
かすんでいく視界。
痛みはズキズキと、ボクから正常な判断力を奪っていくようで。
この痛みは、彼女の心の痛みなのだろうか、と。
同情心は無用だと心に決めたはずなのに、迷いそうになる自分がいる。
でも…これはキレイゴトなんだと、思う。
仲間の歌声に、はっと我に返る。
痛みが、傷が、回復していくのがわかった。
ボクは立ち上がる。
もう迷いはしない。
彼女の未練は、ここで断ち切ってやる。
それが、本当のやさしさなんだと心に決めて。
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posted by 渡月・トワヤ
at 23:59:59 │
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夜。
二人で逢うのは、もう日常の一コマだ。
ボクが授業終了のチャイムと同時に、彼に何も言わずに教室を飛び出していったことを心配して、恭一は「驚いたぞ」と言った。
一緒に帰る約束はしてなかったし、それから ── 海がどうしても見たくって…。理由をなんとなくごにょごにょと口の中で言っていると、
「トワヤが吹っ切れたのなら、それでいい」
と、何かしら察してくれているみたいでも、ある。
けれど、やっぱり、心配かけちゃったよなぁ。
一緒に行こう、って、連れ出せば良かったんだろうか。
今そう思ったところで、後の祭りだけれど。
「僕も今度、海を見に行きたいな」
そう言う恭一に
「じゃあ今度は、一緒に見にいこう。プチデートだね!」
そう言ってボクは、少しはにかんだ。
今までは、一緒に帰るという約束も特にはしていなかったし、帰る方向も違うから、そういうもんかな、って思ってたんだ。
タイミング(というか目)が合えば、じゃあ一緒に帰ろっか?…というふうな感じで。
こういうことって初めてだから、良く判ってなかった、というのが正解なんだけれど、ね。
今度、一緒に海を見に行こうね、ってそんなきっかけから、
じゃあ明日からは一緒に帰ろうよ、っていう話になって。
……これってひょっとして、毎日デートということ?
商店街を見て歩こうか、とか
どんな風に今まで放課後は過ごしてたのか、とか…。
そんな話をしながらも、結局、最終的には二人して、書店や図書館に入り浸ってそうな気がしそうだよね、なんて笑いあう。
それでも、そういったなんでもない日常を共に過ごせることは、ボクの憧れで。
そういうものこそが、本当のしあわせなんじゃないか、とボクは思う。
恭一は、自分の寮とは違う方向でも、紫陽花会館の前まできっとちゃあんと送ってくれるんだろうな。
部屋に上げる気は、今んところ、ないんだけれど……
あ、でも、ボクのお気に入りの屋上には、連れていきたいなぁ。
のんびりと空を見上げておしゃべりしたり、それぞれ好きな本を読んだりして過ごせたら、とても素敵!
だとしたら、守衛のおじさんにも、恭一の顔は見せておいたほうがいいのかもしれないなぁ。
あっ!
カナメに見つかったら、意味ありげに黙ったままニヤニヤされそうだから、要注意だ…!
とまれ、さっそく明日はどこに行こうかなぁ(そわそわ
posted by 渡月・トワヤ
at 16:10:59 │
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授業の終わりを告げるチャイムと同時に、ボクは席を立つ。
急に、海が見たくなって。
江ノ電に乗り、ひとり、湘南の海。
夏は終わっても、サーファーには関係ないらしい。
この時間でも何人かいて、沖へ向かって水を掻いていく様を見ていると、そのカラフルなボードが、波間に浮かぶ鳥のようにも見えて。
海へと吹く風を背に受けてボクは防波堤に立ったまま、その風景をぼんやりと眺めていた。
耳に届くのは、潮騒だけ。
傾いた陽射しと相まって、風はもう肌寒い。
だいぶ体が冷えてきたところで、ふと我に返り、ジャンパーを羽織った。
もし仮に、こんなとこで風邪でもひいちまったら…恭一はなんて言うだろう。
ボクのことを、常にその心に住まわせてくれているであろう人の、やさしいまなざしを思い出して、まつげを伏せた。
足元から、静かに静かに、気流が起きる。
それは、目に見えないヴェールとなって、ボクを包み込みたそうに揺れている気配。
……今は平気だから。大丈夫。
ボクは口の中でつぶやいて、その気流を解き、陸風と混ぜるようにして海へ還した。
迷う必要など、ない。
あの波のひとつひとつが、時の流れを具現しているではないか。
そう。
振り返って悲しむことも、恐れることも、詮無いこと。
今、此処に在る事実を大切にしないで、何を大切にできるというのか?
恭一を想うと、胸がぎゅっとして、
それから、逢いたくてたまらなくなるのは、どうしてなんだろう。
逢って、何をするというワケでもないのに、
あの穏やかな空気が、ただ ただ いとおしい。
──トン。
防波堤から、砂浜へ軽く飛び降りて、砂を一掴み。
ぱっと空へと撒いて、ボクは自分の心も砂とともに解き放つ。
(もちろん、近くに人がいないのを確認したよ!)
posted by 渡月・トワヤ
at 18:28:30 │
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…たぶんだけどね。
同情してしまいそうになるから、そういう系統の依頼はあまり受けないようにしているし、浄化サイクロンの出番もなさそうなんだけど。
つい、ね。出来心みたいなもんで。
風使いとして、その風で人を傷つけるなんざ、許せなかったんだよね。
しかし、あんまり良い気分じゃないのは確かだ。
どうして、と思ってしまう。
やるせない気持ちが、ボクを覆い尽くしそうになる…。
けれど、同情心は、一切排除。
少女の魂が安らぎを得ることだけを、ただ願う。
(背後より)
枠があいていたので、飛び込んでしまいました。
出発まで間がありませんけれど、どうぞよろしくお願いしますね!
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●呼称
一人称は、ボク(一応、これでも女子です
年上は、名前+サン
同年以下は、名前呼び捨て
使役は「あお」
●心情
母親が恋しいのはわかるけど、
だからといってそれが人を傷つける理由にはならないよ。
罪を重ねて堕ちてしまうまえに、還るべき場所へ還してやりてぇな。
しかし…いくら幼いとはいえ風で人を傷つけるなんざ、
風使いとして、黙ってられない。
●戦闘前に
人通りは少ないらしいけれど、
通りの入り口に通行止め用の看板を立て、
ロープを張って人払いしておく。
●戦闘
無駄な同情心は一切排除。
その迷いが、仲間を窮地に追い込むこともあるからな。
特殊空間に入り込んだら、後衛に位置取る。
初っ端から、全力でいくよ!
「あお、ボクに力を!」
使役に魔力供給をしてもらい、ジェットウィンドを見舞ってやる。
以降、前衛の動きにあわせて、積極的にアビリティを使用。
アビリティが切れたら、通常射撃に切り替える。
(使役も同様に積極攻勢)
「そんなことしても…アンタの母ちゃんは喜んでくれねぇぞ!」
●使役
戦闘位置は、ボクの傍を離れないように後衛を維持。
まずはボクへの魔力供給。
以降、前衛の攻撃にあわせるように、制圧射撃改で援護射撃。
ボクが傷を負えば、祈りを捧げる。
●戦闘終了
どうせなら、泣き顔より笑い顔のが見たかったな。
きっと、可愛かったろうね。
あっちの世界で、安らかに笑っていてくれてたらいいなぁ…
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●アビリティ
ジェットウィンド改×8
●装備
機械仕掛けの三日月
殯ノ笛・改
天駆 etc.
●活性化
前衛組をメインに組ませてもらったよ
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以上、572文字。
明日の朝も、もう1回チェックできる…かな、できればいいな……
posted by 渡月・トワヤ
at 10:02:18 │
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グラたんやまいおからの、少し早いハロウィンの贈り物。
心がほどけてくようなあたたかい詩と、やわらかい色彩の画の詩集がほしかったんだ。
「こんなの、あったら良いなぁ…」
って、何気なく言ったことばを、まいおたちは覚えてくれていて、探してくれたんだって。
「はい、トワヤさん!」
と言って、まいおが手渡してくれたクラフト紙の封筒。
中を開くと、ボクが欲しいって言ってた、まさに理想の本が1冊入っていた。
画集としても良質で、絵だけを眺めても、心に陽だまりができるような本。
「…わぁ!」
ボクはうれしくなって、ぱらぱらっとページをめくり、胸に本を抱きかかえる。
「ありがとう!すげぇうれしい!」
だらしないほど頬を緩めて、ボクは彼らに何度もお礼を言った。
この本は何冊か仕入れて、SWEEEETedのショップにも並べてもらうことにもなった。
この本を手に入れたうれしさを誰に伝えたいか…それは言わずもがな。
「きょういちー!見て見て!じゃーん!」
彼に駆け寄り、本を両手に掲げてお披露目する。
恭一は(たぶんボクのその勢いに)少し驚いた表情を見せたものの、すぐにいつもどおりの笑みを浮かべてボクを見る。
「あのね、ずっと欲しかった本なんだ。まいおたちが見つけてくれたほよ!」
恭一は、ボクから本を受け取って、少し目を通す。
「へぇ……。素敵な本だね。この表現、すきだな」
恭一はやさしく笑う。
「ホント?そう思う?!」
ボクもうれしくなって、笑う…いや、これじゃあ、むしろ顔面総崩れだ。
うれしすぎて骨抜きなボクを見て、恭一は困ったように笑う。
恭一がこの詩画集を気に入ってくれたのは、どうやら本当らしい。自分も1冊買おうと、有言実行。本当にすぐさま買いに行ってくれたようだ。
同じものを見て、同じように感じ、同じように大切にできる気持ちを分け合えること。
小さいことだけれど、こういうことがとても幸せだと思う。
こんな想いを積み重ねて。
そうして、ボクらだけにしか紡げない物語が出来上がってくんだね。