posted by 渡月・トワヤ
at 17:14:32 │
EDIT
先日負った傷が元で熱を出し自室で昏々と眠っていたボクは、額のひんやりとした感覚で目が覚めた。
薄らと目を開くと、ボクを覗き込むようにした彼が映っている。
どうやら彼は、ボクの額にかかっていた濡れタオルを取り替えてくれたようだった。
PR
「──あ」
ただいま、って言いたかった。
送り出してくれるときに頭にのせてくれた手のひらが嬉しかったことも話したかった。
なのに、こんな格好で帰ってきてしまい、心配させたことも謝らなくちゃって思ってた。
けれど、いざ彼を前にしたら(寝起きということもあったし、熱でちょっと浮かされてたところもあったりで)あたふたと言いたかったことを取りこぼしてしまい「あ」しか出てこない始末。
彼はといえば、眠りに落ちるまえにボクが想像していたとおりの表情を浮かべている。
ちくりと痛む、ボクの胸。
ボクは長女という育ちのせいか幼いころからあまり手のかからない「しっかり者」で通っていて、人に心配されることに慣れていない。ともすれば申し訳ない気持ちばかりに押しつぶされそうになる。
だから「大丈夫?」と訊かれればちっとも大丈夫なんかじゃなくったって「平気、平気」と笑ってしまうクセがついていた。
そんなふうにガマンをガマンとも思わない無意識の振る舞いで、自覚したときには手遅れになっていることもままあった。まぁ、いわゆる貧乏クジってやつなのかもしれないけれど、これがボクなのだから、仕方ない。
だから今もつい「心配かけてごめんな」と、これ以上の心配は要らないよというつもりで笑って言おうとして。
ぐ、と喉が詰まった。
まるで大きな石を飲み込んじゃったみたいで、呼吸すらうまくできない。
そうだ、ボクが今向き合っているのは、他ならぬ彼なのだ。
彼はきっと、ボクがどんな些細な見栄を張っても見透かすのだろう。
最初から、そうだったじゃないか。
彼は、ボクが誰にも見せないようにしてきた弱い部分に気がついてくれただけでなく、それも丸ごとの"ボク"だと言って一人でがんばることはないと、てのひらでそっと包むように優しく守ってくれるようになった唯一のひと。
だからボクは今までだって、彼の前では驚くほど素直で居られたし、強がってみせたことなど一度もなかったのに…
こんなふうに身体が弱ってしまっている今日のボクはなんだかちょっと変だ。
うっかり気を許しすぎると泣いてしまいそうで。
こんな時に涙を見せるなんてなんだかフェアじゃない気がして、ボクは唇を引き結んだ。
「ちゃんと休めよ」
手許に置いてあったおなじみ苺牛乳のテトラパックをストローでちゅーと飲み、彼は言った。
「…うん、しっかり休むから…許してな」
許さないなんて彼は一言も言っていないし、これっぽっちも思っていないだろう。
ボクが自分自身を許せなくて、苦しくなっているだけ。
だから本当に彼に言いたかったことはこんなことじゃないって、理解ってる。
けれど、これ以上口を開いてもますます本当に言いたかったことから遠ざかってしまうことを知っているボクは、それだけを言うとぐいっと掛け布団を目の高さまで引っぱり上げて顔を覆った。
本当に、今日のボクはダメダメで、イヤになっちまうよ。
posted by 渡月・トワヤ
at 16:34:36 │
EDIT
嫉妬団で出掛けた地縛霊退治は(狼先輩とその彼女の華麗なラヴラヴ攻撃であっさりしつつもじっくり6Tで終了したが)、結局”団”らしい嫉妬の炎にすべて焼き払われ、大爆発のうちに終わった。
ボクは自室のベッドに臥し、ぼんやりと天井を眺めている。
気をつけて行ってこいよと言って、ボクの頭をぽんと手のひらで撫ぜ、彼は送り出してくれた。そうしてくれたことがすごく嬉しくて笑顔で、うん、と頷いたのに。
──こんな姿で帰ってきてたら、また、哀しそうな顔をさせてしまうよなぁ…
ボクは彼の表情を想像して切なくなり、小さく息を吐いた。
プールで一緒してくれる先輩たちにも ─ 「問題ないよ」と言ってもらえたけど ─ もともと仲間うちで一番弱いボクなのにさらに迷惑をかけちゃうだろうことは想像に容易いし、あぁ、自分の不甲斐なさばかりが目に付いて嫌になる。
でも…まさか、敵は本能寺にあり、じゃない、身内だったとはなぁ。
嫉妬団て、思った以上に奥深いわー。
ボクはやっぱり、まだまだヒヨッコってことだ。これはますます嫉妬団のニューカマーとして新しい嫉妬の在り方(できれば誰も傷つかない方法)を模索しなくっちゃ。
それはそうと、地縛霊退治の本当の主役はにーさんとその彼女さんだったんだ。
彼女の20歳の誕生日に何もリアクションしなかったにーさんにはさすがに同情の余地はないと思ったが、(マウントポジションの)彼女さんに小さい箱を差し出して「結婚しよう」つってプロポーズしたとき。にーさんは相当ぼろぼろだったけど、男らしくて一等カッコよかったなぁ。
いいなぁ、いつかボクにも……そんな日は来るのかな。(念のために言うが、にーさんみたくぼろぼろになる日って意味じゃない!!)
ボクはあのときのシーンを思い返して、表情を緩めた。
まぁ、そのせいで、真の嫉妬団員による嫉妬の炎が最高潮に渦巻き物語はクライマックスに向かって一直線に熱暴走、結果全員重傷というオチがついたワケだが。
そういえば、ボクもなんだか「ばかー!」って言われたっけ。
まぁ、いいか。そのことは、ねーさんは甘んじて受け入れようじゃないか。
にーさんの婚約は、ケガの功名?(重傷の誘発要因だったかもしれないという一説は足蹴にする)
ふたりともとても幸せそうでそんな彼らを見ているだけでこっちまで嬉しくなるし、身体は痛いけど今回はそれでチャラってことにしようか。
…でも、彼には心配をかけちゃって、本当に申し訳なく思う。
心配かけた罪滅ぼし?彼にはなんて言おうか。
「元気になったらまたデートしようよ」
あ、でもこれじゃあ、ボクも楽しいから、罪滅ぼしになってない…のかな。。。
そんなことを考えながら、ボクはまたいつの間にか眠ってしまっていた。
空けた窓から、薫風がそよと部屋に滑り込んで、ボクの頬を撫でている。
posted by 渡月・トワヤ
at 18:59:48 │
EDIT
なんつーか。
摺合せとか要らんのじゃないか、と思うケド、一応念のため。
狼先輩のアドバイスには素直に従うよぅ!
恋人への5感情を活性化。
>「でも頭の中は恋人のことでいっぱいさ!(いい笑顔で)」
武士に二言はない。
ネタ(依頼)だけど(気持ちは)ネタじゃないよ!本気だよ!!
●アビリティ
浄化サイクロン×4、炎の魔弾奥義×12
【6/4 8:30出発】
●呼称
神谷・圭介(b60649)さんは「圭にーさん」
同級以下は名前呼び捨て(翡翠とアイリ)
それ以外は、名前にサン付けで呼んでいるよ。
●目的
団員のリア充っぷりを微笑ましく見学する。
嫉妬団のニューカマーとして、新しい嫉妬の在り方を模索するんだ♪
それから、圭サンの尻尾を鉄の棒で擦るとどうなるのかってのを実験できたらいいねぇ。
でも頭の中は恋人のことでいっぱいなのさ!(親指立てていい笑顔で)
●行動
公園の「出る」って有名なとこには他のメンバーがカップルで配置されてるし、
ボクは手近な場所から見て回ろう。
ヤダなぁ。覗きなんてガラじゃないことはしない。
半径10mくらい離れたあたりから、堂々と見学するよ。
「うんうん、仲良きことは美しき哉」ってね
圭にーさんと海サンの間の空気は不穏なような、いつもどおりのような。
あっ、翡翠!
待て待て待て待てって!!!!
これから(たぶんきっとおそらく)海サンが爆発するんだよ。
まだ詠唱銀ばら撒くのは早いから、
「ねぇ、あっちの方が出そうだぜ!」
となんとかかんとか誘導して、その場から引きはがす。
心の兄貴、圭にーさんが弱ってきたら
「圭にーさん、ガンバれー!」
と浄化サイクロンで応援するよぅ☆
回復量はショボいけど、気合ばっちりみたいだし凌駕してな。
地縛霊が出てきちゃったら、
「えぇい、ウルサイ!今いいところなんだ!」
と炎の魔弾奥義でこんがり焼いてやる。
●最後に
圭にーさん、結婚おめでとうー!!
----------
これで597文字。@6/4 8:10
posted by 渡月・トワヤ
at 14:58:37 │
EDIT
好きな人から「かわいい」って思われたいのは、恋するオトメゴコロってもんだ。
なのに。
なのに……
寝顔が変って。(勝手に見てたクセに)
しかも変顔なのは寝顔だけじゃないから大丈夫だって……
何が大丈夫なんだ。
ちっとも大丈夫なんかじゃない。
…もう、いいもん。
きれいなおんなは三日で飽きるけど、おもしろいおんなは一生飽きないって、、、
誰かが言ってたよな、たしか!(それでもぷくっと頬を膨らませている)
posted by 渡月・トワヤ
at 15:32:26 │
EDIT
川土手の草のうえに大の字で寝転がって
青い空に手をかざした。
広げた指の隙間から、こぼれた太陽の光がボクの目を射て思わず瞳を閉じる。
未来のことなんて、誰にもわからないから。
ちょっとだけ確かめたくて、でも本当は少し怖くもあって。おどけたフリをしてごまかしてしまった。
少しだけ呆れ顔をされちゃったけれど、その後で囁いた彼の言葉はきっと、
焦らなくていい、急がなくていい、と
繋いだ手を少しだけ強くして
鉄砲玉みたいに飛び出してしまうボクのことを繋ぎとめていてくれる、
いつもどおりの彼の、せいいっぱいの愛情だと思う。
あのときの彼の言葉が見透かしているはるか先は、
ボクが見ている方向と同じだと思えて、本当に嬉しかった。
未来のことはどうなるかわからないけれど、希望はいつだって、この胸に灯ってる。
瞼にはまだ太陽光の残像。
ボクは身体を起こして、川面を渡って吹く風に吹かれた。
川のせせらぎを耳にすれば思い出すのはおよそ一年前の花の滓。
あれからまだたったの一年しか経っていないなんて嘘みたいだ。だって、ずいぶん長い間一緒に居るみたいに、ボクらはとても二人で居ることが自然に感じられるんだもの。
これからだって、きっとずっと、それは変わらない。
すみれ色の花に、
八重咲きの花に、
あの日、ボクらが込めた願いはちゃんと叶えられたんだね。