posted by 渡月・トワヤ
at 09:30:13 │
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一年中、風の強い場所で、ボクは生まれ育ったんだ。
海が、近くにあってね。それで風が強かったんだと思う。
鎌倉よりは、暖かいトコだったかなァ。
まだココで一年過ごしてねーから、比べようはないけどな(静かに微笑む
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友だちは、そんなに居なかったよ。
どっちかっつーとおとなしい部類だったし。
なんだ?そのツラ。
信じてねぇだろ。
今でこそ、ちゃんと能力を制御する術を覚えたけれど
物心ついた時にゃもうすでに『旅人の外套』は覚醒していて、
でも、うまく、制御できんかったのな。
ついでもぼんやりしていたら、ふわっと身体が軽くなっちまうしさぁ。
便利だな、って思う反面、なんだか変な気分だった。
あれはボクが小学生ぐらいの秋の、ある晩のことだったっけな。
家族で夕食を摂ってた時に、
たしかその日は何か行事があって、食事を摂るのも面倒に感じるぐらいボクは疲弊していた。
いつも以上に制御は効かず、両親の目の前で、ボクは風を纏っちまったんだ。
母親は、それに気づかず、
「あら、トワはおトイレ?行儀が悪いわね」
と廊下へのドアの方を振り返りながら、素っ頓狂なことを言った。
対して父親はというと、
「あぁ、そうだな」と一言相槌を打って、それでも、ボクの目を見ていたなぁ。
あん時の父親の顔、今でも忘れられん…
その日の夜半、父親が珍しくボクの寝室に来たんだ。
「まさか、お前もなんて、なぁ…」
その表情からは、何も読み取れなかったけれど、
さっき、ダイニングで見せた険しさはなかった。
父親はボクの目の高さまでしゃがむと、
「いいかい、トワヤ。さっきのあの『チカラ』を気安く使ってはいけないんだ。
使ってしまわないように気持ちを引き締めて、生きていかねばならん。
それが、ぼくたち能力者の決まりなんだよ」
そこまで一気に言うと、ボクの頭に手を置いた。
ボクタチ ノウリョクシャ ノ キマリ。
いきなりそんな話、理解できるわけがない。
でも自分からは、それ以上を聞いちゃいけない気がして。
そうか、姿が勝手に消えてしまうのは、きっとボクが人間じゃない幽霊かなにかなんだって、
そんな風に納得するしかできなかったよ。
「能力の制御方法は感覚的でしかなくてね。
説明を聞けば誰にでもできるという類のものではない。だから…」
父親は、ボクに青みがかった翠色の綺麗な石を、
──ほら、このピアスの、 この石を握らせて言ったんだ。
「応急処置的ですまないが。
お前がちゃんと能力を制御できるまでは、 これを肌身離さず持っていなさい」ってな。
あはは、今はちゃんと制御出来てるって!
なんとなく、捨てる理由もないから、持ってるだけさ。
そんな石ころをもらったところで、父親の言うとおり、制御は侭ならなかったから
何度か変な気分も味わったなぁ。
仲良しだと思ってたダチがまぁ何人か居たんだけどさ。
その子らの前で、気が緩んで消えちまったこともあったんだ。
さっきまで楽しそうに笑ってたのに、そいつら。
うん、友だちなんて面倒だなと思ったね。
だから、覚えてることは、ほとんどないや。
去年、中学3年の夏ぐらいかなぁ。
進路の話もぼちぼち出だして、ちょっと自棄になってたのもあって、
街をぷらぷらしてたんだ。
そしたら、ふと呼び止められて、銀誓館学園のパンフレットを手渡された。
知らないおっさんだった。
でもそのおっさんは、何かを知っているような風でもあったなぁ。
あぁ…そうか。
ボクに能力があると知った父親と、おんなじようなカオしてた、うん。
ココに来る道すがら、そのおっさんは教えてくれたよ。
いつまでも周囲と和合できず浮いていたボクを心配した父親が、
ボクの銀誓館学園への編入を依頼したのだと。
母親は「そんな遠くへ進学させなくても」とかなり反対したらしいけどな。
でもボクは、この学園に来て良かったと思ってる。
(顔を逸らして)オメーにも、会えたしな。
あぁ、そうだ。こんな話を聞いた。
自分の年を3で割ると、それが自分の人生の時間なんだってさ。
今ボクは15歳だから…えぇと、明け方5時ぐらい?
ちょうどこれから、陽が昇るころ、だな。
なんだかそう考えると、今まであったこと、まぁあんまし覚えてねーけども、
今とこれからのための準備だったんじゃないかと、そんな気がするよ(少しはにかんで笑った
posted by 渡月・トワヤ
at 06:20:20 │
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昨晩は夜更かしをしてしまったが、いつもどおりに目が覚めた。
しかも、目覚ましより先に。
アホだ、ボクは。
今日は土曜日。ガッコも休みなのに、こんなに早起きしてどうすんだ。
少し、頭が重いが、これも自業自得だし。。。
ベッドから抜けて、カーテンを開けた。
今日は天気が良いらしい。
薄手の寝巻きでは、夜のうちの冷気がガラス越し凍みてくる。
思わず、ぶるっと身震いし、手近なカーディガンを羽織り、流しへ。
薬缶に水を貯めつつ、昨夜のアレは夢ではないだろうか?とぼんやり思う。
頬をつねるような、無粋な真似はしないけれど。
ことの始まりは、ボクが。
上手く笑えてない自分が赦せなくて、半ば、アイツに八つ当たりした。
ほとほと、自分の餓鬼さ加減にウンザリだ。
えぇい、クソッ。
思わず、隣の部屋との境の壁を蹴りたい衝動。
昨夜のことは夢じゃないのか、今すぐにでも確かめたいぐらいだ。
でも、まだ朝早いし、なぁ。
オトナなボクは、その衝動を堪えるワケだけどもね、うん。
(壁に穴あいたら、覗かれ放題だしな!
湯を沸かして、とりあえずカフェオレを作って一口。
他にすることもなく、また考えるのは昨夜のこと。
そういえば、言えなかったことが、あったなぁ…
まぁ、いいか。
ンなこと、どうでも。
今日も会えたら、それでいいや。
posted by 渡月・トワヤ
at 23:59:59 │
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気分が上がらん。ただ、それだけで。
ちょっと後悔してみたり。
ま、たまにゃ、こういうこともあるわな。
ボクはどうしたい。どこへ行きたい。
posted by 渡月・トワヤ
at 17:17:17 │
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ガッコが終わると、家路を急ぐ。
春の日射しは、どこまでもうららかで、
でも、ボクの心は、どっかが寒い。
家に急いで帰るのは、
今ンとこ、結社にも入ってねーし、
引越しの荷物も(そんなにないけれど)片付けないといけないから。
ふっと、足を止めて、苦笑った。
──なんだ、今の言い訳は。
自分の心の内は、誰よりも自分が一番良く理解っているというのに。
ここ数日来で、はっきりと気づいた想い。
ぼんやりしてると、そいつはとたんに頭をもたげてきて、ぼくを埋め尽くす。
そのたびにボクは、違うそんなんじゃないと打ち消した。
毎日、楽しくやってるじゃないか。
バカな話もたくさんしてるけど、
いろんなことを調べては教えてくれたり
まだ慣れない学園生活の相談に乗ってくれたり。
それに、毎日、あんなに楽しそうに笑ってくれてるってぇのに。
──これ以上望むのは、身に余る。
今のままで、いいんだろ。
自分に言い聞かせて、
どこまでも高く青い空、渡って往く風を見た。
posted by 渡月・トワヤ
at 23:59:59 │
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ダチに付き合ってもらいつつ、なんとか書いて、ポストへ投函。
どーか、受かりますよーに!(拍手3回、辞儀2回)